ARM-CGT

TI の Arm® コード生成 (コンパイラ) ツールは、TI の Arm ベース プラットフォーム向けアプリケーション プログラムの開発をサポートしています。特に、TI の Arm Cortex-M と Cortex-R シリーズのデバイスをサポートするプログラム向けです。

最新ツール ARM-CGT-CLANG は、オープン ソースの Clang コンパイラとそのコンパイラがサポートする LLVM インフラから派生したものです。独自仕様のレガシー ツール (ARM-CGT) はメンテナンス ステータスであり、必要に応じてバグ修正を受け取ることができます。サポート対象のコンパイラを確認するには、使用しているソフトウェア開発キット (SDK) の資料をご覧ください。一般に、新製品に対して、Clang ベースのコンパイラを使用します。 

Code Composer Studio™ は、TI の組込みデバイス向けの統合開発環境 (IDE) です。開発を開始する際には、必要な TI のコンパイラを収録している Code Composer Studio をダウンロードすることをお勧めします。Code Composer Studio を既に使用している既存ユーザーは、環境内でコンパイラの更新ファイルをダウンロードすることができます。

• C/C++ 規格に対する優れたサポート
• ソース ベースのコード カバレッジ
• ARMCL (TI の従来のコンパイラ) からの移行をサポート
• armcl/gcc に比べてコード サイズを改善
• 優れた性能
• 高速なコンパイル時間
• GCC との互換性
• コード サイズの縮小に適した、リンカと C ランタイム ライブラリの最適化
• 関数の特殊化。printf、memcpy、memset など一般的な関数のコード サイズの最小化
• Copy Table をサポートし、実行時にコード / データを自動的にコピーすることが可能
• Initialized Data と Copy Table の圧縮が可能で、コード サイズの縮小に貢献
• ECC、CRC、CMSE (Cortex-M33 向け) などのセキュリティ機能
• 関数呼び出しトランポリンの配置を最適化済み
• メモリ空間をセグメント化。この結果、セクションを複数の範囲に配置することや、分割配置することが可能 

LTS と STS (長期サポートと短期サポート)

TI には、LTS (Long-Term Support：長期サポート) と STS (Short-Term Support：長期サポート) という 2 種類のコンパイラ リリース ストリームがあります。

長期サポート (LTS) リリースは約 2 年間にわたり、報告された欠陥の修復を以下のように行います：

• Production stop (稼働停止) の欠陥は 2 週間以内に対処します。
• Critical (重大) の欠陥は 90 日以内に対処します。
• Defect (欠陥) 修復はアクティブな各リリース ストリームに対して積極的に適用します。

短期サポート (STS) リリースは、次のリリースが利用可能になるまでに限り、以下のようにサポートを行います：

• production stop (稼働停止) の欠陥のみに対し、パッチ リリースを作成する可能性があります。

• STS リリースに対するパッチ リリースは計画されません。
• Defect (欠陥) 修復を各リリース ストリームに積極的に適用することはありません。

LTS と STS のコンパイラ リリースの区別については、次の記事をご覧ください。LTS と STS コンパイラ リリースの紹介